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スコセッシ監督インタビュー☆アドリブの話など☆

http://news.mynavi.jp/articles/2014/02/06/ms/index.htmlより
全文はリンク先で☆

――同作はL・ディカプリオが8年間温めてきた話題作ですが、監督へオファーがきたのはいつ頃だったのですか。
L・ディカプリオとタッグを組んで制作した『シャッター・アイランド』(2010年)の撮影時には、すでにこのプロジェクトは動いていたのでしょうか。

実は『シャッターアイランド』の前にこの作品を撮りたいと思っていたんだ。
ただ当時、この作品の権利はハリウッドのスタジオが所有しており、スタジオ側はこの作品のもつ"SEX"や"ドラッグ"という点に難色を示していたんだよ。

だが、レオ(L・ディカプリオ)はこの企画を諦めなかった。
レオとスタジオの細かいやり取りは分からないけど、レオがこの作品の権利を手にし、スタジオから独立した形で資金を集め、この作品の制作がスタートしたんだ。

――それがL・ディカプリオの「これはハリウッドのスタジオからはなかなか出てこない、非常にリスキーなこともあった作品だから」というコメントに繋がるわけですね。

この作品を私が監督するにあたり、自由を得るということが大切だったんだ。
仮にこの作品をスタジオの元で作らなくてはいけないとなったら、スタジオと戦わなくてはいけない。
でも、私はセリフの一言一句まで、毎日意見を戦わせることなんてしたくなかったからね。

――L・ディカプリオは以前から、M・スコセッシ監督と好みが合うんだと話していますが、監督も同じように思いますか?

レオは、自分の世代より前の映画や音楽の知識がとても豊富なんだ。
私の観てきた30年代、40年代の作品の知識があったり、私が好きだと話したアンドレイ・タルコフスキーのことも好きだと話しており、思考も似ているところがある。
もちろん、30歳もの歳の差があるし、それぞれ違ったものの見方もあるけど。
好きな"テイスト"に関してはとても似ているところがあると感じるね。

――L・ディカプリオはこの作品の監督は「M・スコセッシしか考えられなかった」としています。
その要因のひとつに"この作品にダークサイドにユーモアのセンス取り込みたいこと"と"監督が『グッドフェローズ』(1990年)をダーク・コメディと表現したこと"を挙げています。

確かに、この作品の脚本の書かれ方には近しい部分があったと思う。
だから、私としては逆にそれに抵抗してしまうところがあった。
何か新しいやり方を見つけなくてはいけないと思ったからね。ボイスオーバーを使うとか、視覚的にも何か違うアプローチをしないといけないと。
様式や制約というものから一度自分を解放して、なにか新しいことをやってみたいと思ったんだ。その結果、制作に何年かかってしまった。

――視覚的なアプローチでいうと、同じ時間をレオ視点と第3者的な視点の二通りで描いていたりと、作品のなかで視点(カメラ)を変化させながら物語を進めていっていましたね。

そうだね。そういう意味でもこの作品を自由に作ることができた。
客観的にみせるだけではなく、彼の視点からみせることで、より観客とこのキャラクターを密接に近づけることができるんだ。それを観客が不快か心地よく思うかはそれぞれあると思うけどね。

――この作品の撮影を振り返って、多くの俳優たちが現場での即興劇が印象的だったと話していましたが。

株式ブローカー ジョーダン・ベルフォートの回顧録「ザ・ウルフ・オブ・ウォール・ストリート」を基にしているし、テレンス・ウィンターが書いた脚本もある。
その上で、レオと私は常に話し合いながら内容を変えていったんだ。
どのように作っていったかというと、最終原稿をシーンごとに用意し、役者たちを集めて本読みを行い、そこで生まれた即興劇を加えていくんだ。
例えば、ドニー・エイゾフ役のジョナ・ヒルが「僕は従兄弟と結婚したんだ」と話した後に、ジョーダン・ベルフォート役のL・ディカプリオが「それは子どもが生まれても大丈夫なの?」というシーンがあるんだけど、
その後の返答に関しては、本読みの段階でジョナがアドリブで話したものなんだ。
そういった具合に、「それはやり過ぎだ」、「それはいいね」とバランスをとりながらアドリブを織り交ぜて、作品を作っていったんだよ。

――あのシーンはアドリブだったんですね。

そうなんだ。そして「私にペンを売ってみて」というシーンがあるんだけど、あれもアドリブ。
実はある日の夜、この作品の撮影をしているときにふたりの刑事が見学にきてね。
その刑事がたまたまジョーダン・ベルフォート本人を知っていて、何年か前に彼と仕事の面接をしたというんだ。その時にジョーダン本人から「このペンを私に売ってみて下さい」と言われたという話を聞いてね。その話を聞いたレオは「それ、ちょっと使おうよ」と言い出し、映画のなかで使ったんだ。

――マーク・ハンナ役のマシュー・マコノヒーが劇中で歌い出す"賛歌"もアドリブだったんですよね。

あのシーンを撮影するため、照明などを準備していると、彼が歩きながら劇中のように歌っていたんだよ。彼は何をやっているんだ? 何を言っているんだ? と思っていたら、実はそれが彼の発声練習だったんだよ(笑)で、それを採用したんだ。


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  by leonardo_D | 2014-02-12 17:36 | The Wolf of Wall Str

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