アビエイター 感想

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監督: マーティン・スコセッシ
出演: レオナルド・ディカプリオ , ケイト・ブランシェット , ケイト・ベッキンセール , ジュード・ロウ , アレック・ボールドウィン , グウェン・ステファニー , イアン・ホルム , アラン・アルダ , ジョン・C・ライリー
製作国:アメリカ 2004年 日本公開は2005年3月〜

〜アビエイター(AVIATOR)とは、「飛行家」という意味である。〜

世界一の大富豪"ヒューズ役"を演じたエキセントリックなレオが良かった!!
まさに熱演です。
徹底した姿勢でヒューズになりきり、演技に臨むレオがすごい! 
この作品にかける意気込みが伝わってきました。 
全力投球している演技が見物です!
20代〜40代のヒューズを演じているのですが、以前の作品では、ヒゲをつけても
年上に見えず、童顔で損をしていたレオですが、今回の40代のヒューズは
みごとにマッチしています。大人になったんだなぁ・・と、しみじみw

この作品でアカデミー主演男優賞に初ノミネートされたレオですが
残念ながら授賞できず・・
「Ray」のジェイミーフォックスの手に渡りました。
まだまだレオは若い。
イケ面男優は授賞しにくいといわれているから当分お預けかな(笑)
助演女優賞はケイト・ブランシェットがみごとに授賞しました♪

この作品では、ずーとレオは出突っ張りです。
常にスクリーンに映っています。
空中での撮影シーンは、危ない〜!ぶつかるんじゃないかぁーとか、
そんな軽装で試乗して大丈夫なのかーと、ハラハラさせられました(笑)
後半のレオはオールヌードだったりします。

冒頭にでてくる子役のヒューズが母親に石けんで体を洗われながら、
「quarantine」(検疫)されていないところには近寄るな。と、
教え込まれているところに、その後の潔癖性の影響がうかがえます。
莫大なお金を、世界一になるために湯水のごとく使っていくヒューズですが、
アルコールは飲まず、牛乳瓶のミルクをいつも飲んでいるところが
アンバランスでちょっとおかしい。
コップに移さず瓶のまま飲むのがお気に入りのスタイルだったようだ(笑)

2時間49分という長い映画なんですが、飽きずに見れました。
日本では馴染みが少ないハワードヒューズですので、前知識を入れておくと
理解しやすいかと思います。
情熱的で常に世界一を目指す、妥協を許さない狂気に満ちた人生ですので
実在の人物とは思えない破天荒ぶりですw

映画では晩年の姿まで描いていなかったけれど、晩年は20年ぐらい
ホテルの部屋から一歩もでなかったらしい。
精神を患って、誰とも会わなかったそうだ。
あまりの長い滞在にホテルのオーナーが立ち退きを迫ると、ヒューズは
ホテルごと買い取ってしまったそうだw
巨万の富と数々の名声を手にいれ、美女と浮き名を流した男も、
寂しい晩年を過ごしてしまったようです。
自分の夢を次から次へと叶えていきましたが、精神的に満たされたことは
なかったのかもしれないです。

さて、ここからが本題の映画のあらすじです。

父親が他界し、18歳にして巨額の遺産を相続し大富豪になってしまった
実在の男「ハワード・ヒューズ」の半生を描く伝記映画。
ヒューズ(レオちゃん)は、その豊かな財産を資金に、
自分の夢を次々と実現させてゆく。
まずは映画製作に取り組んでいく。
当時としては破格な資金を投入した作品「地獄の天使」を
3年に渡って作り上げてゆく。
少年時代から飛行機が好きで、自らも操縦桿を握り、CG技術などない時代に
空中戦の実写を手掛けた。
完璧主義のヒューズは、迫力あるシーンを撮るために
希望する雲が現れるまで何日も"雲待ち”をしてこだわった。

この映画は話題となり、みごとハリウッドの仲間入りを果たす。
始めは無音声の映画だったのだけれども、会社を抵当にいれるなどして
資金を集め、時代にあった音声をつけた映画に仕上げる。

幼い頃に患った病気が原因で難聴なヒューズ。
プレミア会場に到着して、インタビューの声がよく聞こえずに
適当に返事をやり過ごす時の演技も上手でした。
プレミアの上映が終わったときの、泣きそうな感極まった複雑な顔をする
レオが良い。
プレイボーイのヒューズは、女優さんとも次々と浮き名を流していく。
有名なのはキャサリン・ヘップバーン(ケイト・ブランシェット)との
ロマンスである。

そしてハリウッド界から飛行家として活動の場を移し、
飛行時間の新記録を樹立したり、
世界最速の飛行機を生み出す偉業を成し遂げ、航空界のシンボルとなっていった。
航空会社の買収もし、軍用機の開発にも手を伸ばしていく。
最速記録をだし、自宅にいたキャサリンに、自分を指さして、
「世界最速の男!」と、自慢をするところが本当に嬉しそうでかわゆいですw

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ヒューズの女性絡みのゴシップ記事に耐えられなくなったキャサリンは、
別れを切り出し、去っていく。
自分と似たところのあるキャサリンが去った事には深く傷ついたようで、
精神が不安定になり、手持ちの服を全部燃やしてしまう。
その後、キャサリンは新しい彼氏とのスクープ写真が撮られるが、
その写真を買い上げ、別れたキャサリンをマスコミの餌食から
守るという男気も見せた。

ハリウッド界1の美女エヴァ・ガードナー(ケイト・ベッキンセール)と
出会い付き合いはじめる。
彼女のこと全てを知りたがり、束縛し、部屋に盗聴器をつけたり
見張りをつけたりしていたのが原因で大ゲンカとなる。
結婚を何度も迫り、高価なプレゼントをするヒューズであるが、
いともあっさり断られる。

米軍向けの新型偵察機XF-11のテスト飛行を、ロサンゼルス上空でヒューズ自らが操縦する。
第二次世界大戦が終わった今では必要のない飛行機であったのに・・

プライドと維持で完成させた飛行機を、自らが試乗するというのは
ヒューズが至福を感じるときなんだろうな。
テスト飛行は快調だったが、突然右翼がグラリとなり、操縦不可能な状況になり
ビバリーヒルズの豪邸に墜落してしまう。
XF-11は炎上し、ヒューズはなんとかコックピットから脱出はできたものの
瀕死の重傷を負ってしまう。
この映像は迫力があり、息を呑むほどです。
XF-11が豪邸の屋根を滑走していくシーンなど、こちらまで振動が伝わってきます。

そして、繊細な神経の持ち主だったヒューズは、神経を冒されてゆく。
潔癖性で手を石けんで何度も洗い、食事の運ばれ方にも神経をはり巡らすようになる。
世間はばい菌がいっぱいだからだ。
この強迫神経症が酷くなってゆき、試写室から一歩も出なくなってゆく。

そして、飛行機事業を巡り、TWA(ヒューズが買収した会社)VS パンナム社の
航空権を巡る攻防戦になってゆく。
ヒューズは上院軍事調査委員で賄賂等の査問会にかけられることになる。
上院議員のブリュースターからは、パンナムが航空権を独占することに
ヒューズが承諾すれば、査問にはかけないと持ちかけられるが、
それを退き、真っ向から戦うことにする。
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この頃まだ試写室から一歩も出る事ができずにいたヒューズだったが、
エヴァ・ガードナーが力になり、身支度の世話をし、部屋をでて
公聴会に出頭をする。
ばい菌が汚いと恐れるヒューズだが、籠もっていた試写室は汚れ放題であった。
牛乳瓶に自分のおしっこを溜めたりしていた。
その部屋で全裸で暮らしていた。

パンナムに加担するブリュースター議員(アラン・アルダ)との公聴会での
やり取りは後半での見どころである。
パンナムとつるんでいたブリュースター議員だが、
ヒューズの切り返しで立場が悪くなり、みごとヒューズが勝利する。
このシーンの実際の映像は見た事ないけれど、そっくりだそうです。

そして、巨大な飛行艇を飛ばすことに成功。
しかし、精神は崩壊。同じ言葉を繰り返し繰り返し言う。まるで取り憑かれたかのように。
ここで映画は終わる・・
完璧主義者で世界一の記録を残し、夢を叶え、億万長者で、女性にモテモテのプレイボーイでも
心が安らぐことはなかったんですね。
こういった人並み外れた才能を持っている努力家は、どこかバランスが悪くなってしまうのかな。
波瀾万丈な人生のヒューズの幸せってなんだったのだろう。

  by leonardo_D | 2005-03-20 23:44 | アビエイター

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